根室中標津空港から車で約20分のところに、ひときわ目立つ大きな塔が見えてきます。ここ、標津町(しべつちょう)「標津サーモン科学館」は1991年にオープンしたサケの水族館で、日本で一番のサケの展示数を誇る施設です。
本記事は世界文化社運営のメディア「レアニッポン」にて2019年3月に掲載されたものですが、「レアニッポン」閉鎖に伴い、当ブログに記事を移行し加筆しました。
標津サーモン科学館
この水族館は大小さまざまな水槽で、19種30種類以上のサケ科の魚を展示しています。魚道水槽では、稚魚の群泳、遡上、産卵行動といったサケの生態をつぶさに見ることができます。
サケを紹介してくれたのは標津サーモン科学館の市村館長。この日は市村館長イチオシの体験コーナーを案内してもらいました。
チョウザメ指パク体験コーナー
その名も「チョウザメ指パク体験コーナー」。えっ!? チョウザメ? 指パク? 一体どういうことですか?
なんと、チョウザメに指をパックンされると認定書がもらえるという体験コーナーが来館者に大人気なんです。水槽の中には、小ぶりのチョウザメが、今か今かと浮かんでいました。
いや、ちょっと待って。サメに指を食べられちゃう……じゃないですか?
【事実】チョウザメは歯が1本も生えない
実は、チョウザメは歯が1本も生えないんですって! なので、指を噛まれても、食いちぎられることはありません。
ほぇ~~~そうだったんですか! とはいえ、サメはサメ。最初は恐る恐る、手を差し出していると……。
チョウザメがパックンチョ!
い……痛くない!
本当だ! 全然痛くない。
感覚的には、歯が生えていない人間の赤ちゃんに指を噛まれているような感覚です。だんだんコツをつかんで、その後はガンガン、指パックンしてもらいました。
体長1mのチョウザメ「ボス」は指4本入る…!!
この水槽で一番大きな体長1mのチョウザメ「ボス」は、指4本をパックンできます……。この大きさは、なかなか迫力がある!
他の水族館では、なかなか体験できないチョウザメの指パク体験。サービス精神旺盛な市村館長が、次に案内してくれた場所はもっと衝撃的でした。
巨大チョウザメ「腕ガブショー」が衝撃的
市村館長が案内してくれたのは館外にある水槽。この水槽では、根室海峡で捕獲されたダウリアチョウザメが飼育されています。これから始まるのは、体長2.2mもあるという巨大なチョウザメに、市村館長自らが餌付けする「腕ガブショー」です(ゴールデンウィーク、夏休みおよび秋のイベント期間中に1日2回無料で開催)。
餌となる魚を手に持ち、そのまま腕を水の中に入れてダウリアチョウザメの口元に運ぶと……。
ガブァァーーーッッ!!
……「指パク」ならぬ「腕ガブ」される市村館長。。
ものすごい音を立てて、市村館長の腕を丸ごと飲み込もうとするダウリアチョウザメ! 衝撃的すぎますっっ!
正面から見てみると、ものすごく大きな口で市村館長の手を完全にパックンしていました。
知られざるダウリアチョウザメの生態の一部を間近で見ることができるとともに、終わる頃には市村館長が一流のエンターテイナーに見えてきました。
ちなみに腕ガブまではされませんが、土・日曜限定で1日先着2組に限り、一般のお客さんでもダウリアチョウザメに餌やりを体験できる「エサガブ」チャレンジができるそうです(1回500円)。
冒頭に紹介した地上30mの展望台からは、知床連山、国後島、標津川など標津周辺の雄大な景色が見られます。標津サーモン科学館は、さまざまな体験を通して北海道のサケの生態やサケ文化を学べるエンタメ水族館でした。
チョウザメ指パク体験は、世界でここでしかできないそうなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
取材協力:根室振興局
標津サーモン科学館
URL:http://s-salmon.com/index.html
所在地:北海道標津郡標津町北1条西6丁目1番1-1号
TEL:0153-82-1141
開館期間:2月1日~11月30日(12、1月は閉館)
開館時間:9時30分〜17時(入館受付は16時30分まで)
休館日:2、3、4、11月は水曜日、5月〜10月は無休
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