福井県福井市は油あげ・がんもどきの消費量が55年連続日本一という”油あげ王国”。中でも創業1925(大正14)年の谷口屋は、肉厚の油あげが名物として人気を博しています。今回は、福井県坂井市・越前竹人形の里にある、揚げたての油あげが食べられる谷口屋分店レストラン「旬の心」(※現在は閉店)を訪れました。
本記事は世界文化社運営のメディア「レアニッポン」にて2018年11月に掲載されたものですが、「レアニッポン」閉鎖に伴い、当ブログに記事を移行し加筆しました。
福井県坂井市・越前竹人形の里
谷口屋分店レストラン「旬の心」
(※現在は閉店して本店で営業中)
入り口横にはライブキッチン! 職人さんが油あげを揚げているところを、ガラス越しに見ることができます。
フライヤーの中には谷口屋分店専用ブレンドの菜種油、そして大きな豆腐が! 地元・福井県産と福岡県産のブランド大豆を使い、地下50mから汲み上げた白山禅定道の清水と越前海岸で採取したお店オリジナルの天然「越冬にがり」で作った、油あげ専用豆腐です。
まずは低温で、10分ほど豆腐を揚げます。
その後、高温のフライヤーで約40分揚げていきます。
専属の揚げ師が、常に温度を微調整しながら約50分間かけ、油あげを仕上げていきます。
豆腐がふっくらとしてきました!
でき上がったばかりの、こんがりきつね色になった油あげのサイズは縦14cm×横13.5cmにもなるそうです。これは大きい!
サクッとした表面をカット、その厚さは4cm。しっかり中まで揚がっていますね。通常、油あげを食べるときは油抜きをしますが、福井県の方は油抜きをしないそう。むしろ、油を食べるために油あげを食べるのだとか。さすが消費量日本一!
早速、揚げたてをいただいてみます。外はパリッと、中はふんわりとした食感! じんわり出てくる菜種油がこれまたジューシー。クドさはまったくありません。いい菜種油を使っている証しです。
たっぷりの大根おろしとネギ、お店特製のタレで食べるとさらに旨味がアップ。塩で食べると、大豆本来の濃い味わいもよくわかります。お店では、この油あげがまるまる1枚ついた「油あげ御膳 1380円(税抜き)」が一番人気。
谷口屋の常務取締役で4代目の谷口弘晃さんは「油あげは“角”が一番おいしいんですよ! 子どもの頃は、よく取り合いしていました(笑)」と話します。油あげが冷蔵庫に入っていればなんとかなる、というくらい、福井の皆さんにとって暮らしに密着したソウルフード。福井に来たら、谷口屋の油あげは要チェックです!
取材協力:福井県観光営業部ブランド営業課
※谷口屋分店レストラン「旬の心」は2020年に閉店しましたが、福井県坂井市にて「本店レストラン谷口屋」が営業中です。
本店レストラン 谷口屋
住所:福井県坂井市丸岡町上竹田37−26−1
営業時間:平日11時〜15時(Lo.15:00)
土日祝10時半〜15時(Lo.15:00)
(12月〜3月:11:00-15:00)
公式サイト:https://taniguchiya.co.jp/