こんにちは、東京散歩ぽです。
僕はお出かけ情報ブログを14年、地域情報を発信する地域ブログを約8年運営しています。
様々な角度からコンテンツが作れるお出かけ情報ブログと地域ブログですが、僕はたったひとつだけ編集方針を決めています。
それは「読んだ人が嫌な気持ちにならない記事を書くよう心がける」ことです。
もちろんこの方針は、それぞれの地域ブロガーによって大きく違ってくるのですが、僕が書く記事の全ての記事は、この方針に基づいて書いています。
今回は、これまで情報発信を継続してきた経験を踏まえて、情報の集め方や取材方法、ライティング方法など、運営している中で長く続けるために心がけているポイントをご紹介したいと思います。
※こちらの記事は、Adobe Acrobat オンラインツールのプロモーションを含みます。今回の記事はアドビの「PDFの知恵袋」企画に参加しています。
情報発信は「継続」するのが一番難しい
ブログだけでなくSNSや動画など、多くの方が情報発信に一度は挑戦したことがあると思います。
僕もはじめた頃(2006年〜2008年)は、雑記的なブログを何回も作り直していました。
2009年にスタートした「東京散歩ぽ」は、大阪出身の妻に東京を案内するというコンセプトではじまった「お出かけブログ」でした。
最初は書きたいこともたくさんあって、モチベーションも高かったのですが、数ヶ月も経過するとネタもだんだん尽きてきて、アクセス数も伸び悩むことに。次第に発信意欲が低下してしまい、翌年(2010年)になると更新も途絶えてしまいました。
そうした中で、僕が情報発信を本気でやりたいと思ったきっかけのひとつは2011年の「東日本大震災」でした。
震災直後の混乱のさなか、当時のTwitter(現:X)ではテレビよりも早く、詳細な草の根レベルの情報は、僕にとってとても衝撃的だったのを今でも鮮明に覚えています。
その場に居る人しか体験できない写真や動画の情報は、とても貴重で説得力があり、それを自分自身で発信できるブログやSNSに僕は新たな可能性を感じました。
それ以降は、ブログやSNSを中心に定期的に情報発信を続け、2015年からは地元の活性化を目標とした地域ブログを運営してきました。
昨年にはそうした経験を活かして、著書『東京の懐かしくて新しい暮らし365日(自由国民社 刊)』を出版させていただくまでに至りました。
こうした経験も情報発信を「継続」していたからこそ得られたのだと思います。
ですが、情報発信を「継続」するのはなかなか難しいことですよね。
情報発信が長く続くポイントは発信する事柄が「好き」かどうか
では、どのようにすれば情報発信を長く「継続」できるのでしょうか?
それは「発信する事柄が好きかどうか」その一点だと思います。
そこにはアクセス数もSNSでの反響も関係がありません。自分にとって本当に興味があって楽しいことこそ、長く継続できることの第一条件であると思います。
このことを踏まえた上で、もう一つ大切なことは「信頼」です。
読者の皆さんに「この人のブログ(またはSNS)を読めば、よりわかりやすくて、実際に役立つ情報が読める」と思ってもらえるような、正確な情報発信を心がけましょう。
さらに自分の専門的な知見を加えることで、一次情報だけではない奥行きのある情報にすることも可能です。
そうした情報発信を積み重ね、読者(ファン)からも「信頼」を得ることで、いずれは多くの人に読まれる情報発信者となることは可能だと思っています。
情報収集のポイントは「変化」にどれだけ早く気付けるか
情報発信を続ける中で多くの人が当たる壁は、発信する書きたいネタ(情報)が不足してしまうことでしょう。
様々なジャンルの情報発信があると思いますが、僕が発信している「地域ブログ」での情報収集のポイントとして一番に大切していることは「街の変化にどれだけ早く気付けるか」という点です。
というのも、その「変化」をそのまま記事にできるからです。
たとえば、お店の「開店情報」や「閉店情報」は地域ブログの記事の中でも、通年で多くの人に読まれる人気のコンテンツになります。
もしも「来月、駅前にコンビニがオープンする」という情報があれば、地元の人にとっては大ニュースになりますよね。
その他にも「あのお店に新しいメニューができた」とか「工事していたあそこの土地が更地になった」とか、前の状態から変わった「身近な変化」の記事を書き始めるのが初心者の方でも書きやすいでしょう。
例として僕が運営している「地域ブログ」では、このような切り口の記事がよく読まれています。
- 開店情報
→開店前のプレスリリース情報からお店の場所などのお知らせ、お店の工事進捗、開店日のお知らせ(複合施設なら中にどんなテナントが入るかなどの情報)、開店後のレポートなど - 工事情報
→新たに大きな施設(複合商業施設やマンションなど)の工事情報 - 店舗の営業日、営業時間、休日の変更、話題の商品がここで売っているなど
- 閉店情報
→閉店のお知らせ、その跡地がどうなったか - イベント情報
→イベント開催のお知らせ、当日のレポート、中止になった場合はその旨を伝える記事など - 桜の開花、秋の紅葉、街のイルミネーションなど季節のスポット情報
- お店の店舗レポート
→食レポ(お店の体験取材)、お店の人のインタビューなど - グルメ記事のまとめ記事
→ランチ・ラーメン・カレーなどジャンルごとにまとめる - 鉄道・バスなどのダイヤ改正情報
→ダイヤ改正で新たに「急行」が停まるなんていうネタは地元にとって大ニュースです! - 地元の駐車場(料金情報)をまとめる
- 駅のコインロッカーの場所(料金情報)をまとめる
- テレビで放映された地元ネタをまとめる記事
- 地元でロケしたテレビドラマ・映画などの公開(放送)情報(著作権に注意)
- 地元のスポーツチーム(野球・Jリーグ)、地元力士など、地元のスポーツ選手の活躍を記事にする
他にもいろいろな切り口があります。
ここからは情報発信の元となる情報収集について、具体的なポイントをご紹介したいと思います。
情報収集編 その1「ネットから集める」
SNSで集める
まずは、SNSから情報を収集します。
一番手軽で誰しもが手に入る情報ですが、時に未確定な噂レベルの情報などが混じっている場合があるため、発信する際は注意が必要です。
僕の場合は、地域の自治体、地域の交通機関、地域のお店やイベントなどの公式SNSを主にフォローしています。場合によっては公式サイトよりも更新頻度が高い場合があるので要チェックです。
さらに、日頃から地域の情報を積極的に発信している方をフォローしてコメントしたり、参考にする場合もあります。
自分が発信している記事を読んでもらえるようになると、情報を拡散してもらえることもあります。
プレスリリースや情報サイトで集める
今は多くのプレスリリースの情報サイトがあり、一般の人でも気軽に見ることができる時代です。
僕がよく利用しているのは「PR TIMES」や「@Press」などのプレスリリース・ニュースリリースの配信サービスです。
「PR TIMES」は、メディア以外の個人でもユーザー登録できます。リリースの量は膨大ですが、興味のあるカテゴリや地域を特定することもできます。
また、大手グルメサイトの「食べログ」は飲食店の新店舗情報が早いので定期的にチェックしています。最寄り駅や地名を入れて「ニューオープン」のタブを開き検索すると、事前にオープン日などを知ることができます。
その他にも求人情報サイトなどで新店舗のオープン情報を入手することも可能です。
よく読むサイトは「RSS」で登録。Googleアラートで情報収集も
お店の公式サイトや自治体のサイトなどはRSSに登録して、まとめて読んでいます。
よく使用している「Googleアラート」は、興味のある検索キーワードを設定しておくと、web上の新着コンテンツをキーワードで拾って、メールでお知らせしてくれるので便利です。
「〇〇市」などの地名をはじめ、気になるキーワードを入れておけば(その都度、1日1回以下、週1回以下)のペースで新着メールを送信してくれます。
報道されたニュースなどもあるので、各業界の動向を知っておく上でも有力な情報収集の手段と言えます。
さらに読者が増えてくると、ブログの問い合わせやSNSのDMから情報が直接入ってくる場合もあります。
未確定情報は必ず自分の目で確かめる
このように、ネットだけでも多くの情報が手に入りますが、公式サイト以外のネット上で得た情報は前述の通り、確定前の噂情報も含まれています。
記事化する際は、実際に足を運んで自分の目で確かめたり、第三者向けに公開されている情報を確認するなど、しっかり裏を取ってから掲載するようにしています。
未確定な情報を掲載するよりも、自分の目で実際に見た確実な情報を乗せた方が、情報としての信頼度は格段に上がるでしょう。
その2「アナログで集める」
ネット上に載っていない情報は、自分の足を使って調べるしかありません。
実はネット上に載っていないアナログな一次情報こそ、率先して発信したい貴重な情報が多いです。例として「地域ブログ」での具体的な情報収集方法をご紹介します。
足で集める
地域の「変化」を知るには、毎日のように街を歩き回って、その小さな「変化」に気付くしかありません。
店舗に「開店のお知らせ」が掲示してあれば、その写真だけでひとつの記事を作ることもできます。
とある地域ブロガーは車のドライブレコーダーを見直して、街の変化をつぶさにチェックしているそうです。
紙媒体で集める
各自治体の市報、地元のフリーペーパーや地方紙、チラシなどの紙媒体の情報もチェックします。
イベントの情報などは、こうした紙媒体でしか掲載していない場合もあるので注目です。公式サイトや公式SNSなどの情報を記事に織り交ぜることでさらに詳細なイベントの内容を報じることもあります。
地方自治体、施設で集める
各自治体の市役所や出張所、公民館などの施設、図書館などでも様々な情報が手に入ります。
駅のポスター・電車の中吊りで集める
多くの人が利用する鉄道の駅や車内、バスの中吊りにはイベントなどの情報が多く掲載されています。
鉄道やバスのダイヤ改正の情報も地域コンテンツとして多く読まれる傾向です。
事件、事故、災害のニュースはどう扱う?
地域情報を扱っていくと、様々な情報が目に入ってきます。
時には地元で起きた事件や事故、災害のニュースも目にすることがあるでしょう。
事件や事故のニュースは記事化すれば多くの方に読まれるのですが、ニュース系のネタの取扱いには特に配慮すべきだと思っています。
あくまで僕の場合ですが、冒頭に話した「読んだ人が嫌な気持ちにならない記事を書くよう心がける」という編集方針を念頭に、基本的には事件、事故(不審者情報を含む)のニュースは掲載しません。
ただし、多くの人命や暮らしに関わる災害(停電・台風・震災級の地震災害)に関する情報は掲載する場合もあります。災害情報を発信する場合、一番重要なのは「現在どのような状況なのか」です。
一度発信したらその警報が解除されるまで情報を随時更新して、SNSなどで知らせるようにしています。
取材編
地域情報を発信していると、イベントの取材や新店舗の取材、地域で話題の人へのインタビュー取材など、様々な場面で取材をするシーンがあります。
ここからは僕が実際にどのような手順で、取材やインタビューをしているか、流れをまとめてみました。
取材依頼を送る
まずは、取材の対象者(またはお店)に取材依頼を送ります。
連絡手段はいろいろありますが、公式HPなどがあれば問い合わせフォームから、メールアドレスが記載されていればメールで送ったり、SNSからDMで連絡する場合もあります。
公式HPなどがない場合は、電話や実際に現地まで足を運ぶこともあります。イベントの取材などはFAXで申し込みをする場合もあります。
取材依頼を送る際は、以下の要点を伝えます。(企画書1枚にまとめるのがおすすめです)
- 地域情報を発信していること(必ず自サイトやSNSのURLを添付しましょう)
- 取材の概要(取材目的、取材場所、取材候補日など)
- 取材は無料で行うこと(特に飲食店の方は取材にお金がかかると思う人が多いため)
- 過去取材実績など
- 自分の連絡先(メールアドレス・電話番号)
取材がOKの場合は、すぐに連絡が来ますが、NGの場合は連絡が来ないことがほとんどです。
どうしても取材したい場合は、実際に足を運んで取材の可否を直接聞いてみるのも良いかも知れません(お店が忙しすぎてメールを見ていない場合もあります)。
ここで重要なのは「普段から継続的に情報を発信しています」という点をアピールすることです。
テレビ局や大手の新聞社はメディア名を言えば、どのようなメディアかだいたいの人に伝わります。しかし個人で発信してあまり日が経っていない場合は、どんなことを書くメディアなのか、先方は知らない場合がほとんどです。
場合によっては、過去の記事の内容やSNSでの発言などをチェックされる場合もあります。
もしもその中で、辛辣な表現やネガティブな発言が多数見受けられた場合は、あまり良い返事をもらえない可能性が高いです。
個人で情報を発信している方は普段のSNSでの発信にも気を付けるべきでしょう。
取材時のポイント
取材日時を調整し、決まったら実際に取材します。遅刻はもちろん厳禁です。1分でも遅れる場合は必ず事前に連絡しましょう。
取材時間もできるだけ先方の要望に合わせるようにしています。
飲食店は特にお昼前後が忙しいため、開店前もしくはランチタイムが終わった午後3時前後に取材させてもらうことが多いです。
公式HPやSNSで事前にお店の情報を収集しつつ、わからないことや聞きたいことを中心にインタビューしていきます。
僕は事前に許可を頂いた上で聞き漏らしがないよう、会話をレコーダーで録音させてもらっています。
飲食店の取材なら料理やどのようなメニューがあるかなどの写真を撮って、顔出しが可能であればお店の方の写真も撮らせてもらいましょう。お店の雰囲気やお店の方の人となりを写真で伝えることで、お店に行ったことがない方にもお店に行ったかのような疑似体験を届けられるはずです。
ライティング編
取材後はできるだけ早めに執筆に着手しましょう。着手が早ければ早いほど、臨場感溢れる鮮度の高い記事が書けますし、取材した方にも喜んでいただけます。
取材した内容を元に、自分が見聞きしたことや自分が感じた感想(主観)も交えることで記事の解像度が高まり、他のサイトとの差別化も図れます。
どの取材者やお店にも必ずキラリと光る「推しポイント」がひとつはあるはずです。
たとえば飲食店なら、名物メニューやお店のこだわりの内装や飾りつけだったり、お店の方のこれまでの人生経験やパーソナリティをわかりやすく文章化するだけでも、お店の特徴が色濃く伝わります。
その「推しポイント」に自分自身が共鳴した部分や、自分の経験や感想を掛け合わせることで、さらに多くの気付きや新たな価値感を読者の方にも提供できると思います。
また、記事のタイトル付けにも「推しポイント」が大きく役立つ場合があるので、「これはっ!」と思うところをメインに記事化してみるのもおすすめです。
記事の執筆が完了したあと、公開前に取材者に事前に確認してもらうこともあります。
インタビューの時に話していた内容が実際は非公開のオフレコ情報の場合があったり、実際は異なる場合もあるからです。
特にインタビュー記事は公開前には必ず事前に確認して、修正が必要な場合は修正に応じましょう。
事前確認が終了したら、取材先に記事公開のお知らせと取材のお礼を連絡します。
その際、可能であれば取材した方にSNSなどで、記事をシェアしてもらえるかをお願いしてみましょう。
記事を気に入ってもらえれば、シェアしてもらえる可能性が高くなり、より多くの方に自分のブログやSNSの存在を知ってもらえるチャンスとなります。
取材記事やインタビュー記事は、作業工数が多く大変な作業ですが、取材した方へ細かく確認と連絡をすることで、内容が濃くて充実した記事に仕上がります。
そうしたことを積み重ねることでメディアとしても少しずつ認知され、次第に地域でも愛される(信頼される)メディアに成長するのではないかと思います。
Adobe Acrobat オンラインツールで記事執筆を効率化する
僕はできるだけ、取材や記事の執筆にリソースを割きたいことから、いろいろなオンラインツールを使用して作業を効率化しています。
たとえば、街で見かけたイベントの告知ポスターをブログ記事に掲載する際はスマホアプリの「Adobe Scan」を使い、スマホカメラからポスターをスキャンして画像をPDFやJPEG画像に変換して、情報収集や記事掲載の画像に利用しています。
また、情報発信をしていると、メールで直接プレスリリースを受け取ることがあります。
多くの場合はPDFで受け取りますが、イベントのポスターはPDFのままではブログで表示できないため「Adobe Acrobat オンラインツール」の「PDFをJPG・PNGに変換」で、PDFをJPGに変換して掲載することが多いです。
他にも事務作業する際、大切なPDFはパスワードを設定して「PDFを保護」したり、ブラウザ上で簡単に「PDFの編集」ができる機能も使っています。無料である程度の機能が使えちゃうのがすごいところ。
こうしたオンラインツールを上手に活用して記事の執筆を効率化することも、情報発信を長く続けるための秘訣のひとつだと思います。
これまでブログ運営をしている中で、何より一番嬉しかったのは読者の方から「いつも読んでます!」や「参考になる地域情報をありがとうございます」といった生の反響を受け取った時です。
「地域を活性化したい」という思いではじめた情報発信ですが、今では地域の方から必要とされていることの喜びこそが、情報発信の原動力のひとつになっていると言っても過言ではありません。
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