今年5月で閉館する銀座テアトルシネマでさよならカウントダウンがはじまっています。
現在は昨年のベルリン国際映画祭金熊賞グランプリ受賞作品「塀の中のジュリアスシーザー」が公開中ですよ!
26年の歴史に幕
1987年に「銀座テアトル西友」としてスタートしたこちらの劇場は『ユージュアル・サスペクツ』や『恋する惑星』などミニシアター系の話題作を数多く上映してきました。
今回の閉館は「銀座テアトルビル」の売却に伴うもので、「テアトルシネマ銀座」と同時に「ル・テアトル銀座by PARCO」と「ホテル西洋銀座」も今年5月末をもって営業を終了するそうです。
まだまだ、建物としては古くはないと思うのですが、なんかちょっと寂しいですね。
現在、1/26(土)~2/15(金)までは銀座テアトルシネマ 閉館カウントダウン3と題してベルリン国際映画祭金熊賞グランプリ受賞作品「塀の中のジュリアスシーザー」が上映中ということで早速鑑賞してきました。
塀の中のジュリアスシーザー
ストーリー:イタリアのローマ郊外にあるレビッビア刑務所の重警備棟では、服役囚たちによる演劇実習が行われている。所内にある劇場に一般の観客を招いて行う今年の出し物は、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」に決定。そしてオーディションが始まり、麻薬売買で服役中のアルクーリや所内のベテラン俳優のレーガらが続々と集まって来る。(シネマトゥデイより)
なんと出演者は全員、本物の囚人。中には殺人を犯した終身刑の囚人もいます。この刑務所では本当に服役囚たちが演劇実習で年一回、刑務所内の劇場でその成果が披露されるそうです。
これはドキュメント?しかし本編中はしっかりカット割りされて囚人たちの表情を望むことができます。つまり本物の囚人たちが演劇実習のために稽古していく様子を脚本に基づいて物語にしたという半ドキュメンタリー仕立て。
シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」を演じるため刑務所の至る所ではじまる稽古。世俗から離れた刑務所はまさに古代ローマ帝国と化します。時には自分の置かれた状況を悔やみながらも自分の役に徹する囚人たち。その表情には説得力があり、もはや芝居なのか、本当なのか分からないくらいの演技力でした。
監督を務めたタヴィアーニ兄弟はなんとお二人とも80代!80にしてもなお、新しい映画のあり方を模索するその姿はほんとに素晴らしい^^
機会があれば是非、見てみてください!
映画『塀の中のジュリアス・シーザー CESARE DEVE MORIRE』公式サイト
銀座テアトルシネマはさよならカウントダウンは3月9日からは「愛、アムール」 4月13日からは「天使の分け前」が公開予定です。こちらで鑑賞できるのもあと数ヶ月。
また、味のある劇場がひとつ無くなってしまいます。
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