東京ラーメンストリートで10周年特別メニューが提供開始！店主たちの想いとは？

東京駅とラーメン、10年の歩みと想い

2009年6月17日に開業した東京駅一番街「東京ラーメンストリート」。

ちょうど10周年を迎えたこの日、東京ラーメンストリートに出店している「塩らーめん専門　ひるがお」店主の前島司さん、「東京駅　斑鳩」店主の坂井保臣さんと同施設を手がける東京ステーション開発株式会社の佐々木義衛さんが登壇。「東京駅とラーメン、10年の歩みと想い」と題したトークイベント形式の記者会見が開かれました。

東京ステーション開発株式会社　佐々木義衛さん

8店舗の人気ラーメン店が集結する東京ラーメンストリートは1日平均5,500人、年間200万杯を売り上げ、2009年のオープン時からは売上が倍になったという同施設。「東京駅を楽しい街にしたいという想いが強くあった」と当時を振り返るのは、東京ラーメンストリートの仕掛け人、東京ステーション開発株式会社の佐々木さん。

佐々木さんは開業時に出店する店舗を見つける（リーシング）際、半年間で200杯（最高1日4杯）ものラーメンを食べたそうです。

「これまでリーシングは交渉相手が会社だったけど、ラーメン店はほぼ店主。第一印象でしくじったらどうしようという、緊張感があった。1店舗1回だけでなく、ランチタイム、雨の日、夜の営業など様々なシチュエーションで数回行き、詳細を評価シートにまとめて、出店候補の店を絞った」と当時を振り返りました。

株式会社せたが屋代表取締役前島司さん

「塩らーめん専門　ひるがお」と「とんこつらーめん　俺式純」の2店舗の店主で株式会社せたが屋代表取締役の前島司さんは、佐々木さんから話があった際にすぐに出店を決めたそうです。

前島さんは「この10年でラーメンシーンは大きく変わったが、僕らのブランドは変わらない。でもその中でインバウンド対応やインスタ映えなど、時代に合わせて変わらなきゃいけない部分と、自分たちの変えてはいけない部分との葛藤に苦労した。東京駅は今や世界の玄関口。本物のラーメンを出していかないと失礼。ここでは様々な苦労があるが、それくらい苦労してもやる価値がある」とこの10年を振り返りました。

株式会社マーベル代表取締役坂井保臣さん

対して「東京駅斑鳩」の店主で、株式会社マーベル代表取締役の坂井保臣さんは、開業当初は出店の誘いを断ったそう。

「東京生まれ東京育ちとしては魅力的なお話だった。その時は『どのお店に声かけてますか？』と聞くと『絶対に言えない』と言われて、話が流れたんですが、2011年の第2期オープンの時にまたお話をいただいて、その際にお互い腹を割って話せた。その上でよしやっていこうと（出店を）決めました」と出店までの経緯を話しました。

その上で「路面店と違って、ここはインバウンド、出張しているビジネスマン、旅行中のファミリーなど、お客様の層が本当に広い。臨機応変に対応するのが難しくもあり、その分やりがいもあります」とこれまでの店作りとは、また違った面があると坂井さんは話しました。

イベント最後に東京ラーメンストリートの魅力をあらためて聞かれると、店舗同士仲はいいが、その反面、各店舗がブラッシュアップして切磋琢磨して盛り上げているとの話があり、各店舗が良きライバルとして、しのぎを削っているという所がとても印象深かったです。