フランスの忘れ物防止タグ「Wistiki(ウィスティキ)」がこの春、日本上陸!創業者にインタビューしてみた

記事内のアフィリエイトリンクから収入を得る場合があります

フランスのスタートアップで今年のCES2016にも出展したBluetooth通信の忘れ物防止タグ「Wistiki(ウィスティキ)」がこの春に日本上陸!
その創設者であるリュサト三兄弟の長男、ブリューノ・リュサトさんが来日しこの度、都内でインタビューに応じてくれました。
今回はフランスの忘れ物防止タグ「Wistiki(ウィスティキ)」について色々聞いてきましたよ!
wistiki

Wisitki(ウィスティキ)社とは

Wistiki 2016-03-20 22.46.18

Wistiki(ウィスティキ)社はLussato(リュサト)三兄弟(Bruno(ブリューノ)、Théo(テオ)、Hugo(ユーゴ) によって創設されたフランスのIoTメーカーです。2014年11月にフランスで発売された忘れ物タグ「Wistiki(ウィスティキ)」の初期モデルはわずか2か月で5万個を売り上げました。

そのWistiki(ウィスティキ)社がこの春から日本での販売に先駆けてクラウドファンディングを開始し早くも話題の製品として支援額が上がってます。今回はWistiki(ウィスティキ)社の創設者であるリュサト三兄弟の長男ブリューノ・リュサトさんにインタビューさせていただきました。

Wistiki社設立について

wistiki

──はじめにWistiki(ウィスティキ)社について教えてください

ブリューノ・リュサトさん(以下ブリューノ):Wistiki(ウィスティキ)社は新しい会社で私たちリュサト三兄弟によって設立しました。そもそもの発想はフランスでは日常的に物を忘れたり、物を探したりする時間が多いと思うんです。それをどういう風に解消すればいいかなと思うところから始まりました。

無くしたくないものに小さなアクセサリーのようなものをつけて、どこにあるかを見つけたり音を鳴らせたりしたら生活が便利になるかなと思って始まったスタートアップです。

私たちが学生の時からそういうアイデアはあったんですけど、どのようにこのアイデアを世の中に出せばいいかと、どのように販売すればいいかわからない状態から始まりました。

その時は資金もなかった状態でしたので、まずコンセプトと商品を紹介してクラウドファンディングで投資してくださる方を募集してから製造にかかりました。どのような感じで市場が反応してくれるか、一般の方にもニーズがあるということが分かったのがすごく良かったです。フランスではクラウドファンディングはそれほど一般的ではなかったですが、その当時はフランスで話題になり、それに勇気を与えられてWistiki(ウィスティキ)は成長してきました。

まだ会社がない状態でアイデアと商品だけで何千かの注文も入り、投資家の方やメディアにも取り上げていただきました。その後、私は退職して二人の兄弟も学校を辞めてWistiki(ウィスティキ)の会社を始めました。

100%フランス製、こだわりのデザイン

wistiki

ブリューノ:Wistiki(ウィスティキ)はアクセサリー感覚でつけられ、スマホアプリでモノを見つけることができる製品です。

2014年は製品の製造ラインを作ることに時間を割いたんですが、その時こだわったことは100%フランス製であるということです。この製品を作るため、最初はヨーロッパ、アジア、アメリカと世界中の工場に見積もりしました。

しかし、この商品に関しては完璧なモノを考えてましたので、最終的にはこれから一緒に仕事できるなと思ったフランスの工場にお願いしたんです。

吾妻橋からのスカイツリー

ブリューノ:私がこのWistiki(ウィスティキ)を製品化するときに「ガジェット」にはしたくなかったんです。どちらかというと「宝石」や「アクセサリー」にしたかったので、完成度にこだわりを持ってまして、使っている素材も最高級の物を使っています。

デザインに関してはフランスの著名なデザイナー、フィリップ・スタルク氏にお願いしました。スタルク氏は浅草のアサヒビール本社ビルの「炎のオブジェ」や故スティーブ・ジョブズのヨットを設計したことでも知られています。

──フィリップ・スタルクさんにはどのような経緯でデザインをお願いしたんですか?

ブリューノ:会社設立当時、私たちは何のコネクションもなかったので、ネットでスタルク氏の事務所を探して直接メールを送りました。その時はまだ学生でしたので、今のような常識がなくてとても長い情熱的なメールを送ったんです。

スタルク氏はすごく著名な方なので返事は来ないと思ってバーで飲んでたら、匿名の電話がかかってきて「フィリップ・スタルクだけど、すぐに事務所に来てくれ」と言われてそのまま事務所に飛んで行きました。

──それはすごいエピソードですね!きっと情熱が伝わったんでしょう。

ブリューノ:彼は私たちのようなスタートアップの商品はあまりやらないのですが、とても好意を持っていただいて、今の製品になるまで1年かけて彼と打ち合わせして、このデザインとなりました。自分たちはすごくラッキーだと思うし、これがWistiki(ウィスティキ)の運命を変えたことだと思います。

wistiki

ブリューノ:箱のデザインもフィリップ・スタルク氏が手がけてます。
モノを手に入れる時の経験は手に取った時から始まっていると思いますし、箱の窓から製品が覗けるという視覚だけでなく、触った時も柔らかい感覚にもこだわりました。

ITの製品はメタリックだったりと冷たい印象を持ちますが、Wistiki(ウィスティキ)の箱は逆にあったくてふわふわしてシックなモノをイメージしました。

wistiki

ブリューノ:Wistiki(ウィスティキ)表面のメタル加工はブラッシングしていて光具合も優しくなるように加工してあります。アンテナ部は金なのでわざと見えるようにしてあります。

キャップのところは香水のキャップと同じ素材にしてあります。

「voila!(ヴォワラ!)」を実演

wistiki

ブリューノ:2016年5月に販売される第1弾の「voila!(ヴォワラ!)」は鍵につけるタイプのWistiki(ウィスティキ)です。
「ヴォワラ」という言葉はフランス語で何かを見つけた時に言う言葉です。あとは自信を持って何かを見せる時に使います。日本語でいうと「どうだ!」という感じですね。

フランス製の忘れ物タグ「Wistiki」は100m以内ならBluetoothでスマホから呼び出せる(^-^)/ #wistiki

東京散歩ぽさん(@tokyosanpopo)が投稿した動画 –

ブリューノ:スマートフォンにWistiki(ウィスティキ)のアプリを入れて、こんな感じで音を鳴らして「voila!(ヴォワラ!)」をつけた鍵を見つけることができます。

──音がかわいいですよね!

ブリューノ:音も誰もが聞いて「かわいい」ということと、お客様からの要望で高齢者の方が使う場合、高い音は聞こえづらいので高い音から低い音まで使って音を作りました

逆にスマホをなくした時に「voila!(ヴォワラ!)」からスマホを鳴らすことも出来ます。私は今では鍵をなくすことはあまりないんですが、スマホはいつもあっち行ったりこっち行ったりしているのでこれで探すことが多いです。
スマホはサイレントモードにしてるしてないに関わらず、音が出るようにしてあります。

防水は50m、電池寿命は約3年

──防水性能と電池寿命について教えて下さい

ブリューノ:防水は水深50mまでOKです。
私は半年間、水につけていたWistiki(ウィスティキ)を使用しています。

電池はデザインの関係で開けることができません。充電は出来ませんが電池の寿命は1日3回鳴らすことを想定して3年はもつと思います。よく無くす人は2年だったり、あまり無くさない人は4年ぐらいは使用できると思います。電池が切れてしまった後はWistiki(ウィスティキ)を会社に送っていただいて、次機種を買い換えていただく場合はディスカウントいたします。

Bluetoothの範囲は100m、コミュニティで連絡も

wistiki

──Wistiki(ウィスティキ)はGPSは入ってないんですか?

ブリューノ:GPSではなくApple Watchでも使用されている低エネルギーのBluetooth通信を使ってWistiki(ウィスティキ)の場所を探ることができます。スマホ画面の青い点が自分の場所赤い点がWistikiがある場所です。

100mの範囲ですとBluetooth通信でやり取りできますが、もし100m以上離れてBluetooth通信が途切れた場合は最後に通信が切れた場所を記憶し、スマートフォンにメッセージが表示されます。

もしWistikiをなくした時に役に立つのがコミュニティです。
Wistikiはユーザー同士がアンテナになることで、もしWistikiのついた落し物を拾った場合、自分がアプリをダウンロードしていれば、アプリから持ち主に匿名でチャットを送ることができます。チャット機能は日本で販売される際には使用できます。
なのでコミュニティが大きくなればなるほど、使い勝手が良くなります。

フランスでは迷子になったペットがご主人の元に戻るといった感じでこれがすごく役立っています。

──すごく便利な機能ですね!しかしチャットをするときなど個人情報が漏れませんか?

ブリューノ:個人情報や機密情報を守ることは会社として大切なことだと思ってます。
サーバーを使うときに関しても高いスペックのセキュリティのかかっているようになってます。
みなさんが今、使われているスマホなども位置情報がわかります。それを抵抗なく使われているのはGoogleやFacebookなどへの信頼度だと思うので、自分たちも最高の努力をして、皆さんにも信頼していただけるような会社を目指します。

hopla!(ホップラ!)とaha!(アッハ!)

wistiki 2016-03-21 0.04.21──voila!(ヴォワラ!)以外の製品について教えて下さい。

ブリューノ:他の製品については現在、プロトタイプを作成中です。
販売するまではもう少し時間がかかると思います。

hopla!(ホップラ!)クレジットカードをイメージしていて財布などに入れられるほど薄いWistiki(ウィスティキ)です。aha!(アッハ!)は丸くしてペットの首輪などつけます。大事なペットを傷つけないように丸い形にしてあります。

それと4つ目として、小さい子を持つ親御さんからの要望で、毛布やぬいぐるみなどにくっつけるタイプのWistiki(ウィスティキ)を作る予定です。それは年末の発売予定です。

モーションギャラリーでは57%引きで手に入れられます

wistiki

気になる価格はフランスでは1本50ユーロ(約6,250円)で販売してますが、日本では2016年5月2日までクラウドファンディングのモーションギャラリーで予定一般販売価格の57%引きの3,900円で購入することができます。

現在のところ目標額の100万をゆうに超えて開始3週間で1,000万円以上の支援が集まり、日本でも注目度が日に日にアップしています。

日本での販売場所は自社HPやビックカメラなどの量販店、Amazonでの販売を予定しているそうですがモーションギャラリーでの反応を見て、もしかしたら別の販路を考えるかも知れないそうです。

今回は実際にお話を聞きながらWistikiを触らせていただきましたが、おしゃれなデザインや音への強いこだわりが感じられ、素晴らしい製品作りのお話が聞けてよかったです。僕も早速、モーションギャラリーで支援しました(^^ )

「みなさんが孫ができる頃には孫との会話で『昔はモノをなくしてたんだよ』という会話ができるかも知れません。」という言葉がすごく印象的だったWistiki(ウィスティキ)創業者のブリューノさん、ありがとうございました!

追記 いよいよ2017年2月1日(水)に日本で発売開始です!

おすすめの関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください