こんにちは、東京散歩ぽです。
港区白金台にある老舗結婚式場「八芳園」が新事業に関する記者発表会を開催。新たに観光事業に進出するほか、2025年10月には本館をリニューアルすることが発表されました。
創業80周年を迎える「八芳園」について
「八芳園」といえば、1943年(昭和18年)から続く創業80年の老舗結婚式場です。
江戸時代から続く約1万2,000坪の広大な日本庭園を擁するレストラン・結婚式場として有名ですが、2021年10月からは宴会・レストランの企画・運営、MICE事業の推進、社会貢献や地域活性化を目的とした協働・連携による商品企画やイベントプロデュースなど「総合プロデュース企業」を展開して注目されています。
観光事業に参入。2025年に本館をリニューアル
この日、体験型記者発表会にて八芳園株式会社・取締役社長の井上義則さんが登壇し、今後の取組について話しました。
井上さんは日本的な価値観や美意識、そのものの物語が文化競争力の礎になるとし「交流文化ルネッサンス、はじまる」をスローガンに観光事業への参入を発表。
「世界中の市場が『自己実現的消費』へと向かいつつあるのか、感性や美意識が重要になる。ふれあいは人と人との交流を、学びは地域文化を、遊びは創造を組み合わせることで『交流文化創造』という新しい市場を作って参ります」と話しました。
「八芳園」はコロナ期間中にウェディングプロデュース、コンテンツプロデュース、イベントプロデュース、フードビジネス、料亭・レストラン、DX推進ビジネス、空間デザインの7つの事業部を新設。
これまでのウェディング事業や、レストラン事業のノウハウを生かして文化交流を創り出し、地方にインバウンド客などを呼び寄せるとしています。
全国では「関係人口創出・拡大事業」を採択している団体が全国で25団体あるとし、現在までに栃木県や徳島県、岩手県などの自治体や大学・起業と協定を締結。
2020年8月には、東京・白金台にポップアップ型ショールーム「MuSuBu」をオープンさせ、週替りで全国各地の自治体や生産者、企業や学校とコラボしたイベントを開催し、好評を得ているそうです。
今後は2025年3月から8月末まで休館し、交流文化創造拠点として本館と付帯施設を改修することも合わせて発表されました。
美術館や劇場の要素を組み込んだ新たな「交流文化創造空間」を2025年10月にリニューアルオープンするとしています。
この日は「交流文化ルネッサンスSHOWCASE」として、八芳園が手掛ける地域プロデュースと空間デザインなどのワンストッププロデュースを体験することが出来ました。
歴史ある日本庭園では、回遊や鑑賞するだけではなく、自然との一体感を感じながら日本文化や伝統の職人技に触れる”体感”する庭園を演出。
庭園の中央には福岡県大川市の職人と共同開発した組み立て式茶室「無常庵」にて、日本茶(鹿児島県産の新茶)やお茶を使用したカクテルなどが提供されました。
月のオブジェがぽっかりと浮かぶ1階披露宴会場「ニュイ」では、群馬県産の食材を使用した料理を提供。
群馬県の銘酒「水芭蕉(永井酒造株式会社)」や、”樹・土・水”をテーマにした涼し気な食体験が提供されました。
さらに連携する自治体の食材をはじめとする12地域の食材を使用し、ジャンルを超えた新たな価値を創造する料理を提供。
北海道札幌市「西山製麺」のジャージャー麺や、岩手県山田町「帆立の炊き込みご飯 クラフトジン9148の香り」など、12地域の食材を使用した料理が数多く提供されました。
ひと口サイズの料理はスタッフのみなさんがこんな感じで会場の参加者に配り歩く姿が印象的でした。
この日提供された料理の一部。山梨県山梨市からは「シャインマスカットとサーモンのクリームチーズ」が提供。
どれも地元を代表する食材ばかりですね!
ステージでは世界のリズムと日本のリズムを掛け合わせた参加型「交流文化創造」デモンストレーションとして「RHYTHM MIX WORLD」が開催。
世界的なサルサバンド「オルケスタ・デ・ラ・ルス」のメインヴォーカル・NORAさんによる「NORA Special Latin Unit」がパワフルなサルサと披露すると、
「高円寺阿波おどり」からは「朱雀連」のみなさんが日本の三大盆踊りのひとつである「阿波踊り」を披露。
サルサと阿波おどりが融合することで多様性のある新たな文化が生まれそうなショーケースでした。
日本庭園では今年1月には「TOKYO BLUE GARDEN」、桜が咲く今年春には「TOKYO SAKURA GARDEN」などのライトアップイベントが行われた開催された八芳園。これまで利用していなかった客層にリーチするなど、大きく変貌しようとしています。
これまでのウェディング事業やレストラン事業のノウハウを活かして、日本の各地域の文化をグローバルに伝えることは、今後人口減少が予想される日本では重要な動きになりそうです。2025年にリニューアルされる本館もどのような形になるか、こちらも注目ですね!
八芳園
所在地:東京都港区白金台1丁目1−1
八芳園(公式サイト)
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