1番好きな高畑勲監督作品は「おもひでぽろぽろ」。東京散歩ぽです。
この夏、宮崎駿監督作品「風立ちぬ」と同時公開が予定されていた高畑勲監督作品「かぐや姫の物語」の公開延期が発表されました。
現在の制作状況はどのような感じなんでしょう?
『かぐや姫の物語』(C) 2013 畑事務所・GNDHDDTK
公式HPによると、「風立ちぬ」の製作とほぼ同じレベルの進行状況にはあるものの、絵コンテがまだ完成をみないとの報告を受け、諸般の状況を検討した結果、夏公開を延期し、秋公開にすることになったそうです。
TOKYO FMで毎週日曜日に放送されている、スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーのラジオ番組「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」で1/22に制作記者会見の様子がポッドキャスト配信されていました。その内容から「かぐや姫の物語」の制作状況が垣間みれました。
「もしかしたら最高傑作になるかも・・」
前作の「ホーホケキョとなりの山田くん」から14年ぶりとなる高畑監督の今回の作品。準備が始まったのは2006年からだったといいます。それまで様々な企画が検討され一時期は「平家物語」を制作することも検討されたとか。
2006年から高畑監督について準備をしてきた「かぐや姫の物語」プロデューサーの西村さんはある日、高畑監督を車で送った際に「西村くん。この作品はもしかしたら最高傑作になるかもしれない」とにこやかに笑いながら話したとか。
繊細なタッチの高畑監督の映画。今回の作品もポスターの画のタッチのまま映画になるそうですよ。スタッフも「となりのトトロ」「もののけ姫」の美術監督 男鹿和雄さんが務めるとか。これも楽しみ^^
声は録音済み
通常、アニメーションはアフレコといって完成したアニメーションに合わせて声を録音していきます。宮崎監督もこの方式で制作しているんですが、高畑監督はプレスコ方式といって、まず声を録音してからその声に合わせてアニメーションを作る方式をとっているんですね。
「かぐや姫の物語」は全ての声は撮り終わっていて、あとは絵コンテといって、キャラクターがこのセリフをしゃべっているときにどんな動きをするいう、いわばアニメーションの設計図が現段階でまだ完成をしていないようです。
実に25年ぶりの同日公開は幻となってしまいましたが、ここまできたら最高のクオリティの作品を見たいですよね。だから僕は夏公開が秋公開になるくらいのことは全然、気になってないです。
プロデューサーの鈴木さんは二本を比べるつもりはなく、公開規模は同じスクリーン数で公開されるそうです。制作費も2本でいくらというふうにカウントしているとか。しかし、ラジオを聴いてると高畑監督もかなりの職人肌の監督。製作陣の方はほんとに大変そう^^;
宮崎・高畑両巨匠が放つ二つの作品。「風たちぬ」「かぐや姫の物語」。
2013年は日本映画界にとって特別な年になりそうですね。